ノマドワークであったり、お客さんとの打ち合わせであったり、SOLIDWORKSを持ち運びたいシーンはあるかと思います。
そんな時は、モバイルワークステーションを使用するのが便利です。
ノートPC型の高性能なモバイルワークステーションを使用すれば、SOLIDWORKSをどこでも使用できます。
最近では、モバイルワークステーションの小型化も高性能化も進んでいる印象です。
本記事では、SOLIDWORKSを使う上で「モバイルワークステーションを使用したい」という方向けにおすすめのマシンをご紹介いたします。
SOLIDWORKSでのノマドワークや場所に縛られない働き方をしたいという方は、ぜひ本記事をご覧いただけたらと思います。
SOLIDWORKSに必要なスペック
SOLIDWORKSに必要なPCスペックについて解説します。
SOLIDWORKSを扱っているダッソーシステムズのWEBサイトを参照します。
SOLIDWORKSのシステム要件について、下記のように記載されています。
対応OS | Windows 11 , 64-bit Windows 10 , 64-bit Windows 7 SP1 , 64-bit |
CPU | 3.3 GHz 以上 |
メモリ | 16 GB 以上 |
グラフィックボード | 認定済みのカードとドライバ |
ドライブ | SSD推奨 |
グラフィックボードの選定
上記のスペックの中でも、最も注視すべきなのが「グラフィックボード」です。
SOLIDWORKSのように3Dのモデルデータを扱うには、グラフィックボードが必要となります。
特に、3DCADを扱うような場合は、「Quadro」と呼ばれる種類のグラボが必要となります。
最新のシリーズはNVIDIA AシリーズとNVIDIA Tシリーズと呼ばれています。
モバイルワークステーションの場合、グラフィックボードの交換等はほぼできません。
ですので、どんなグラフィックボードを搭載したワークステーションを購入するかで、どんな3Dモデルを扱えるか、どんな処理ができるか等がほぼ決まってしまいます。
Quadro系グラフィックボードの種類とスペック
現在あるQuadro系グラフィックボードの種類と主要スペックは以下の通りです。
型式 | メモリ容量 | CUDAコア数 | メモリバンド幅 |
---|---|---|---|
NVIDIA RTX A6000 | 48 GB | 10,752 | 768 GB/s |
NVIDIA RTX A5500 | 24 GB | 10,240 | 768 GB/s |
NVIDIA RTX A5000 | 24 GB | 8,192 | 768 GB/s |
NVIDIA RTX A4500 | 20 GB | 7,168 | 640 GB/s |
NVIDIA RTX A4000 | 16 GB | 6,144 | 448 GB/s |
NVIDIA RTX A2000 | 6 GB / 12 GB | 3,328 | 288 GB/s |
NVIDIA RTX A500 | 4 GB | 2,048 | 112 GB/s |
NVIDIA T1000 | 4 GB / 8 GB | 896 | 160 GB/s |
NVIDIA T600 | 4 GB | 640 | 160 GB/s |
NVIDIA T400 | 2 GB / 4 GB | 384 | 80 GB/s |
グラフィックボードのスペックの見方
グラフィックボードのスペックの見方について解説します。
メモリ容量(VRAM)
メモリ容量は、グラフィックボードが一度に処理できるデータの量になります。
メモリ容量が多いほど、より多くのデータ量を処理することができます。
SOLIDWORKSであれば、大きなアセンブリファイルなどを扱う際は、大きなメモリ容量が必要となります。
CUDAコア数
CUDAコア数は、グラフィックボードの処理能力を示す指標です。
グラフィックボードのGPUは、3Dの複雑な処理を高速化するため、並列で大量のデータを処理するような仕組みになっています。
ですので、CUDAコア数が多いほど、複雑なグラフィック処理を高速に実行することができます。
メモリバンド幅
メモリバンド幅は、グラフィックボードのメモリからCPUやGPUにデータを転送する速度を左右する重要なスペックです。
メモリ帯域幅が広いほど、より高速にデータを転送することができます。
おすすめのモバイルワークステーション
おすすめのモバイルワークステーションは以下の3つです。
Quadroを搭載したワークステーションを扱うメーカーはそれほど多くありませんので、下記の3社が有力候補かなと思います。
(記載の価格は2023年7月現在のものです。)
ご自身の扱うモデルや、やりたい処理などに応じて、過不足のないように構成をカスタマイズしてみてください。
ご自身が扱うモデル規模から必要なスペックを知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。
まとめ
本記事では、SOLIDWORKSでのノマドワークをするための、モバイルワークステーションの選び方やオススメのマシンについてご紹介しました。
実際に、SOLIDWORKSを持ち運ぶ手順については、こちらの記事をご覧ください。
SOLIDWORKSでもノマドワークしたい方がモバイルワークステーションを使って、場所に縛られない働き方を獲得して頂けたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
一昔前でしたら、ごつくて、「いかにもワークステーション!」って感じでしたが、最近のマシンは「これでワークステーション!?」って感じになってきています。