「SOLIDWORKSを導入したいけれど、どのPCを買えばいいか分からない」
「今のPCが重すぎて、作業時間よりも待ち時間の方が長い……」
そんな悩みをお持ちではありませんか?
SOLIDWORKSなどの3DCADを始めるにあたって、PCは最も重要な投資です。
私はこれまで10年以上、プロの設計現場で数々のワークステーションを使用してきました。
その経験から断言できるのは、「PCのスペック不足は、貴重な設計時間を奪い、創造性を削いでしまう」ということです。
ですが、いざPCを選ぼうとメーカーの公式サイトを開いてみると、
「型番が多すぎて、どれが正解か分からない!」
「カスタマイズ画面の選択肢が専門用語だらけで怖い……」
こんな壁に、心当たりはありませんか?
メーカーの膨大なラインナップから、自分に最適な一台を見つけ出すのは一苦労です。
本記事では、現役設計者の視点で、「Makers(個人)からプロまで、用途に合わせたオススメPC」をメーカー・機種単位で厳選して紹介します。
なお、「そもそもどんなスペックを選べばいいか」というCPU・メモリ・グラボの基準から知りたい方は、先に以下の記事をご覧ください。
≫ SOLIDWORKS推奨PCスペックの真実|CPU・メモリ・グラボの最適解について解説
本記事はその基準を踏まえた「具体的に何を買うか」の実践編です。
具体的にどのPCを買えばいいかわからない方は、ぜひご一読ください。
結論:一目でわかる「用途別」推奨PC比較表
まずは結論から。ご自身の用途に合わせて、以下の3タイプから選べば間違いありません。
| カテゴリ | 個人・Makers | 実務・プロ設計 | 解析・大規模 |
|---|---|---|---|
| 主な用途 | 趣味の工作、学習、単体部品 | 数百点のアセンブリ、図面作成 | 大規模アセンブリ、構造解析 |
| 設計体験 | とりあえず一通り動く | カクつかず、思考を止めない | 重い処理も一瞬で終わる |
| 快適度スコア | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| 推奨PC | Lenovo LOQ/LEGION | マウスコンピューター MousePro(国内生産・サポート重視) HP・DELL エントリー機(公式ISV認定・拡張性重視) | マウスコンピューター DAIV FW(国内サポート重視) HP Z8 Fury / DELL Pro Max タワー T2(公式ISV認定重視) |
| 価格目安 | 15万円〜20万円 | 25万円〜40万円 | 80万円〜160万円超 |
| 選び方 | 詳細を見る | サポート重視/認証重視、下記2セクションで比較 | サポート重視/認証重視、下記2セクションで比較 |
PC選びで押さえるべきポイントは3つだけ
- GPU:仕事で使うならISV認証済みの「NVIDIA RTX Ada世代(旧Quadro)」一択。個人利用ならGeForceでも十分動きます。
- メモリ:32GBが2026年の新標準。16GBはブラウザやExcelとの同時使用でギリギリです。
- CPU:通常のモデリングは「クロック周波数」重視、解析・レンダリングを多用するなら「コア数」も重要になります(8〜12コア目安)。
より詳しい選定基準(なぜこの優先順位なのか、症状別のトラブル診断など)は、以下の記事にまとめています。
≫ SOLIDWORKS推奨PCスペックの真実|CPU・メモリ・グラボの最適解について解説
【入門・初心者向け】まずはここから!お財布に優しいモデル
推奨メーカー:Lenovo「コスパ最強。迷ったらここで探そう」

世界シェアNo.1メーカーならではの安さが魅力
「とにかくコストパフォーマンスを重視したい」「どこで買うか迷っている」という方に、まずおすすめしたいのがこちらのメーカーです。
最大の武器は、世界シェアNo.1のスケールメリットを生かした圧倒的な安さです。特に週末や祝日に開催されるセールでは20%~50%OFFになったりします。
もちろん安いだけではありません。ここで紹介するLOQ/LegionはゲーミングPCがベースですが、世界シェアNo.1メーカーとして大量生産される分、品質管理や部材調達の面でも安定した供給体制が敷かれています。
購入時の注意点は「サイトの使い勝手」と「納期」
一方で、他のメーカーに比べて、公式サイトのカスタマイズ画面が少々複雑です。初心者の方には分かりにくい部分があります。
もうひとつは、海外生産モデルが多いため納期が遅めであること。注文から到着まで2週間〜1ヶ月ほどかかる場合があるので、スケジュールには余裕を持って検討することをおすすめします。
おすすめモデル:
Lenovo LOQ / Legion シリーズ(型番はセール状況で頻繁に入れ替わるため、購入時点の公式サイトで最新の売れ筋構成を確認するのがおすすめです)
メリット:
群を抜く低価格。ゲーミングPCベースなので冷却性能も高い。
注意点:
GeForce系のグラフィックボードは認定ドライバではないため、ごく稀に表示の乱れが出る可能性があります。
【プロ設計者向け】実務で選ばれる2つの「王道」ルート
推奨メーカー①:マウスコンピューター「国内メーカーの安心サポート」
推奨メーカー②:HP/DELL「SOLIDWORKS正式認定と安心のブランド力」
国内生産・サポート重視なら「マウスコンピューター」

「とにかく安心して使いたい」「すぐにマシンが欲しい」という方には、国内生産にこだわるマウスコンピューターが有力な選択肢です。
特筆すべきは、24時間365日の電話サポートがついている点。深夜の急なトラブルでも電話がつながるという安心感は、個人ユーザーの方や、専任のIT担当者がいない小規模な設計オフィスにとって非常に心強いです。
また、長野県の工場で生産されているため、納期が非常に早いのも大きなメリットです。注文から数日で届くモデルも多く、「急な増員ですぐにPCが必要になった!」という切迫した場面でも頼りになります。
あえて気になる点を挙げるとすれば、パーツ構成だけの単純な安さでは海外メーカーのセール価格に一歩譲る場合があること。しかし、トラブル時の対応コストや「待たされない」価値まで含めて考えれば、決して高い買い物ではありません。

【当サイト一番人気】私自身、以前クライアント先で急ぎのPC故障対応が必要になった際、電話一本ですぐ担当者につながったのがマウスコンピューターでした。仕事道具が止まると納期にも直結するので、この「つながりやすさ」は身をもって実感した価値です。
おすすめモデル:
マウスコンピューター MousePro LP-I5N10(NVIDIA RTX A1000搭載)
メリット:
プロ向けGPU「NVIDIA RTX Aシリーズ」搭載のビジネス向けワークステーションライン。数百点のアセンブリもストレスなく回転。
注意点:
標準構成のメモリは16GBのため、前述の「32GBが新標準」を満たすにはカスタマイズで32GBへの増設をおすすめします。また筐体がしっかりしている分、机の上のスペースを確保しましょう。
公式ISV認定・拡張性重視なら「HP・DELL」のエントリー機

「業務として確実な動作保証が欲しい」「メーカー公式のサポート体制を重視したい」という方には、HP・DELLのプロ向けモデルがおすすめです。
HPおよびDELLは、ダッソーシステムズ(SOLIDWORKSの開発元)と戦略的に協調関係を結んでおり、SOLIDWORKSの公式認定を受けています。
「国内シェアNo.1のHPワークステーション」を掲げるだけあって、実績・サポート体制の面でも安心感があります。
また、マウスコンピューターに比べるとメモリスロット数など単体としての拡張性も高めです。

「業務で使う以上、認証周りで揉めたくない」という方はこちら。HP・DELLはSOLIDWORKSの開発元と直接組んで認定を受けているので、トラブル時にメーカー・ISV双方のサポートを受けられる安心感があります。
おすすめモデル:
HP Z2 SFF G1i(26万円台~、価格はカスタマイズ内容により変動)
もしくは DELL「Dell Pro Precision 7 T1」デスクトップ(34万円台~)
メリット:
メーカー公式のISV認定を受けたラインで安心感が高い。マウスコンピューターよりメモリ・ストレージの拡張性も高め(Z2 SFF G1iは最大192GBメモリまで対応)。
注意点:
マウスコンピューターほどの手厚い国内サポートはなく、納期もやや長め。
DELLは型番・ブランド名の入れ替わりが早いため(旧「Precision」シリーズは現在「Dell Pro Precision」に名称変更されています)、購入時に公式サイトで現行のエントリーモデルをご確認ください。
【ハイエンド】大規模・解析特化の「モンスター」マシン
推奨メーカー:HP、DELL、マウスコンピューター(各社の解析特化ライン)
数千点のアセンブリや、複雑なSimulationを日常的に行う方向けの最上位クラスです。
プロ帯と同じく「公式ISV認定を取るか、国内サポートを取るか」の2ルートで選べます。
HP・DELL(公式ISV認定重視)
おすすめモデル:
HP Z8 Fury(852,500円〜)もしくは DELL「Dell Pro Max タワー T2」デスクトップ 最上位構成(673,480円〜)
メリット:
SOLIDWORKS開発元と直接組んだ公式ISV認定ラインの最上位機。メモリの拡張性も高く、5年以上戦えるスペック。
注意点:
非常に高価で、納期もHP・DELL共通の課題としてやや長めです。DELLは旧「Precision」ブランドが現在「Dell Pro Max」に統合されているため、購入時は現行のブランド名・型番を公式サイトでご確認ください。
マウスコンピューター(国内サポート重視)
おすすめモデル:
DAIV FW-X3N04 など「DAIV FW」シリーズ(Xeon/Threadripper搭載、80万円台〜。価格変動が大きいため購入時に公式サイトでご確認ください)
メリット:
国内生産・24時間サポートを維持したまま、CAE解析向けの高性能構成にカスタマイズ可能。
注意点:
標準構成のGPUはエントリークラスの「RTX A400」のため、大規模解析用途では上位GPUへのカスタマイズが必須です。またSOLIDWORKS/Dassault Systemesの公式ISV認定は確認できていないため、認証が必須の現場では要事前確認。

「解析待ちの時間でコーヒーを飲み飽きた」という方へ。数千点のアセンブリや、複雑なSimulationを日常的に行うなら、このクラスへの投資は数ヶ月で「作業時間の短縮」という形で回収できます。
【予算を抑えたい方へ】中古ワークステーションという選択肢
「プロ用のスペックは欲しいけど、新品は予算オーバー、、、」
そんな方は、「中古のワークステーション」も賢い選択肢です。
企業からのリースアップ品(数年使って返却されたもの)などは、定価の半額以下で高性能なマシンが手に入ることがあります。
信頼できる中古ショップの選び方は、以下の記事に専門店ごとの比較も含めて詳しくまとめています。
≫ 【2026年版】SOLIDWORKSが快適に動く!失敗しない中古ワークステーション専門店おすすめ3選

ここ最近の物価上昇の影響で、新品ワークステーションの価格が数年前の1.5~2倍くらいになっています。中古で購入するのも賢い手かもしれません。
まとめ:最適な「相棒」を手に入れて、設計を楽しもう
SOLIDWORKSのパフォーマンス不良で消費する時間は、本来なら「新しいアイデア」を形にするための時間であるはずです。
設定をいじって数秒を削り出すのも一つの手ですが、それにも限界があります。
もし今のPCにストレスを感じているなら、それは「PCを買い替えるべきサイン」です。
- 安く始めるなら Lenovo
- 国内生産の安心・サポート重視なら マウスコンピューター(プロ帯はMousePro、解析用途まで伸ばすならDAIV FW)
- SOLIDWORKS開発元の公式認定を重視するなら HP か DELL(プロ帯からハイエンド帯まで公式ISV認定ラインナップ)
- 予算重視なら 中古ワークステーション(選び方はこちら)
- 外出先でも使いたいなら モバイルワークステーション(選び方はこちら)
ぜひ、あなたの用途に合った「相棒」を手に入れて、明日からのものづくりを楽しんでください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。













「安くてもしっかり動くPCが欲しい」というMakersユーザーや学生さんの強い味方です。世界シェアNo.1のLenovoは、セール時の割引率が高いです。浮いた予算で3Dマウスを買うのもいいですね。